(本当は先週半ばぐらいから毎日連載をしようと思ってたんですが、案の定、超多忙モード(この時期が1年で最も忙しいのです、ボクわ!)で、ぜんぜん更新できませんでした。何やってんだか...)
いよいよ明日に迫った「QTVR Diary -OFFLINE- vol.6」ですが、かなりテクニカルな内容になると思いますので、最初に予習していただきましょう。
今回のイベントは4部構成(プラスおまけ)で進めていきます。
- FlashによるパノラマVRの実現
- Flash Panorama Player
- JavaScript in FPP
- Papervision3D概要
1. FlashによるパノラマVRの実現
2006年あたりから、FlashによるパノラマVR制作環境がポツポツ出回り始めて来ましたが、その当時は雨後の筍のようにニョキニョキ生えてくるような感じで多数の制作環境が登場してきました。軽く挙げてみると、
・Flash VR
・FlashVRPlayer
・Zoomify
・SPi-V
・PurePlayer for Flash
・CubicVR 360°with Flashplayer9
・FlashPanoramaPlayer
・PaperVision3D
・PanoSalado
がありましょうか(一部、ShockwaveやJavaベースのものもありますが)。
この中で、このブログでも再三ご紹介してきた「FlashPanoramaPlayer」の2007年10月8日リリースのver2.2によって、商用FlashパノラマVR制作環境が整ったと言っても過言ではないでしょう。
それほどこのライブラリは、非常に完成度が高く、またFlashCS3アプリケーションを使うことなく利用することが出来るので、本来ウェブ制作者ではないパノラマクリエイターにとって、導入がとてもしやすいライブラリでした。
そしてこれ以降、他のFlashパノラマVR制作環境は淘汰された感もあり、業界標準が「FlashPanoramaPlayer」となって、今に至ります。
2. Flash Panorama Player
「FlashPanoramaPlayer」(以降「FPP」と略す)の導入方法について、説明します。
まずは以下のサイトから購入して下さい。
試用版はありません。
日本円での支払いも可能です(本日の価格は「¥6,073」でした)。
■ Flash Panorama Player > Buy now. (€39.95)
購入後、開発元からダウンロードページのURLが明記されたメールが届きます。
そのURLからダウンロードして下さい。
ダウンロードしたZIP圧縮データを解凍すると、以下のファイルが入ったフォルダが生成されます。
![]()
「sample」は使用サンプルデータ、「tutorial」は利用方法習得用サンプルデータがそれぞれ入っています。
なので、作成に最低限必要なのは、「pano.swf」と追加機能を導入する「plugins」でしょう。
この「pano.swf」は、自分でファイル名を変えることも出来ます。
これ以降は、明日のイベントで詳しく説明することにします。
ところで、日本国内でFPPを使ってサイト制作してる方は、実際多くはいません。
完全導入してる方は日本でただ一人、「パノラマ風景 - ぐるぐる写真」の静谷さんのみだと言えるでしょう。
このオーサリング技術によって、数々のFlashパノラマコンテンツの商用制作をしています。
QTVR黎明期から活動してる「VR Factory」の岡田さんも、今やFlashパノラマVRの第一人者です。
実はボク自身、パノラマ制作業務では、納品の殆どがFPPによるデータです。やはりインストール率の多さ外せない要因です。iPod&iTunesがあれだけ頑張っても、企業社屋内でのインストール率が余りに低すぎるので、QuicktimeVRはやはり業務には向かないようです。
ただこの半年ぐらいは、実際にFPPとCubicVRを両方見比べさせて、加えてターゲット別使用PC動向チャートを見比べさせて、自宅閲覧が多いエンドユーザー向けのコンテンツであれば、QTVRとFPPがほぼ半分ぐらいになってきました。画質に関しては未だにQTVRの方に軍配が上がりますので、Quicktimeのインストール率が多い20代男女をターゲットにするのであれば、こちらに傾くことも多いです。
業務でパノラマ制作を考えられてるなら、両方作れることが望ましいのが現状のようです。
FPPのオーサリング方法を説明してるブログも、今までいくつか見られます。
代表的な記事を挙げておきましょう。明日のセミナーの前の予習にはピッタリです。
■ review: Flash Panorama Player vol.1「QTVRを再生」
http://www.panorama-journey.com/review/2008/02/fpp001.html
■ Flash Panorama Playerでのパノラマ表示 - 高解像度QTVRパノラマ写真
http://blog.goo.ne.jp/hagitan360/e/3cb94ab30425042c379372f6e063fb12
3. JavaScript in FPP
さて、FPPは非常に高度なインタラクティブ性能を持つライブラリで、その真価はJavaScriptによるプログラミングにあると言えるでしょう。
FPPを埋め込んだHTMLソースに別のボタンを設置し、そこからFPPを操作したり、別のSWFファイルと連動させるなど、非常に強力なインタラクティブ・パノラマVRムービーを実現させることが可能です。しかしJavaScriptの記述が出来ることが前提になりますので、導入には非常に敷居が高いのが難点ですが、高度なインタラクティブ性を持たせるのなら、FlashCS3を起動することなく編集が可能なので、開発環境としてはとても簡単で奥が深いものです。
4. PaperVision3D概要
FPPは商用ソフトですが、オープンソースの世界でもっと幅広い表現を持つFlashライブラリが存在します。それが「PaperVision3D」(以下「PV3D」と称す)です。Flash独自のプログラミング言語「ActionScript」を駆使して編集するこのFlashライブラリ群は、Flashコンテンツのコマンドベース・オーサリング環境「FlexBuilder」を用いて制作する、難易度の非常に高い世界です。
またこのライブラリにはパノラマVR表現の他にも、Flashが持つ多種多様な表現が数値制御で可能となっており、世界中の名だたる有名なインタラクティブムービーの多くが、今やPV3Dで作られています。時代のFlash制作の流れは、間違いなくタイムラインベースからコマンドラインベースに移行しており、その根幹を担うのが、このPV3Dだとボクは考えます。Flashクリエイターにとっては、見過ごすことが出来ないライブラリだと言えるでしょう。
今回のセミナーでは、PV3Dの導入方法と、パノラマVRコンテンツの基本的な作成方法について、説明します。
5. おまけ
FPPが商用ソフトでPV3Dがオープンソース...なら、FPPに変わるオープンソースのFlashパノラマVRライブラリがあってもイイのでは?
それがあるんです。その名も「PanoSalado」。
ちなみにこのPanoSaladoも、中身のベースはPV3Dです。これをパノラマVRコンテンツ制作に特化して、FPPと同じようにXMLファイルでライブラリを制御するコードを記述するだけで、パノラマコンテンツが作れます。
現在のバージョンは2008年10月2日にリリースされたver1.28。FPPのプラグインを多数リリースしているPatricCheathamが開発しています。GoogleCodeで公開され、自身のブログで様々な情報を開示してますので、アップデートの頻度も多く、今一番ノリに乗ってるFlashパノラマVRプレイヤーだと言えるでしょう。
今回は時間もありませんので、簡単にご紹介して終わることに。チュートリアルの機会は、時を見てしたいと思います。お楽しみに。
というワケで、FlashパノラマVRの今後を様々なクリエイターに使って頂けるよう、おもいっきりテクニカルな内容まで網羅する2時間となりそうです。
しかし今回に関しては、ただでさえ苦手なFlashなのに、しかもプログラミングが必要な部分まで突っ込んで話をしようと思いますので、ボクじゃぁ役不足。そこで最初の1時間弱を、ボクがFlashPanoramaPlayerの基礎について喋って、FPPの中にJavaScriptを埋め込む方法や、Papervision3Dの基本については、ゲストスピーカーさんに喋って頂こうと思います。
『JavaScript in FPP』柴田 薫(有限会社シナジオ)
『Papervision3D概要』板谷 昌巳(スタジオブルーム)
お二人ともウェブデザイナーでもあり、また優秀なFlashスクリプターでもあります。
今回は、ボク自身が勉強しようと思って開くイベントです。なので、ボクが分かればイイんです!(っておいおい)
...皆さんのお役に立つかどうかは分かりませんが、パノラマコンテンツを導入したいウェブクリエイターには、願っても無いイベントになると思います。
どうぞ奮ってご参加ください。
2008年10月11日(土)15:00〜17:00 参加無料のイベントです。お気軽にお越し下さい!
親睦会(参加費6,000円)の参加申込もこちらからどうぞ

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こんにちは。私もこちらもサイトなどを参考にさせていただいてQTVR製作を始めました。
Flashコンテンツはやはり魅力で、どのようにすればいいのか勉強中です。
ところでFlashVRでこんなモノを見つけましたが、にのみやさん的には如何でしょう?
http://www.ryubin.com/panolab/panoflash/
フリーというところが非常に魅力です。
いや〜Flash Panoramaも色々あるですネ。
連載の続き、楽しみにしてますヨ。
(ご返事が大変遅くなり、申し訳ありません>ALL)
>あいかわさん江
「Ryubin's Flash Panorama Viewers」は以前に何度かコンタクトを取っています。
この方のスゴイところは、最初からモーションVRをターゲットにビューワーを開発しているんですが、ご自身ではコンテンツを作成できないので、そのサンプル素材を、GMSV(GoogleMapSStreetView)の撮影機材で話題になったDODECA2360を擁する米ImmersiveMedia社やLadybug2の米PointGrayResearch社にコンテンツの提供をされていることです。
GMSVの頃にお話をしていた頃は未だ充実したアプリケーションではありませんでしたが、今見たら、とんでもないアプリ群ですね。もしかしたら実用できるかもしれません。以前から撮ってあるモーションVRの再生プログラムの筆頭になりそうです。早くお見せせねば...もう暫くお待ちください。
>keijiさん江
そうそう...FPPの和訳、早く完成させないとイケナイんですが、8割がた出来ているんですが、そこからまさに“中断”と言った感じです。そうこうしてるウチにkeijiさんのイイ感じの連載があるので、そっちに誘導しちゃおうかな、って思ったりしてます。安直なこと、してイイですか?(泣