2014/03/30 : 芸術の都

BEACON 2014 in flux | パノラマプロジェクト【京都篇】

19世紀初頭から欧州を中心に流行した巨大な円筒形の見世物小屋、そして明治時代後期に日本でも浅草をはじめ全国に存在した、その名もズバリ「パノラマ館」。あの当時の最先端ヴァーチャルリアリティー空間に想いを馳せて、そこにインスパイヤされたのが、アートイベント「パノラマプロジェクト」。嘗てパノラマ館があった東京台東区と京都の2ヶ所で開催されるこの展覧会では、日本の近代史を批判的に振り返るプロジェクトとして、映画/美術/音楽/演劇と多彩な表現で4日限りの魔法の世界を作り出しています。

"パノラマ"と称してますし、日本パノラマ館についても言及されていたので、てっきりあの当時の展示を再現しているのかなと思いきや、ちょっと違ったみたいです。でも逆にそれは嬉しい誤算でした。4種の手法による作品が、今では想像もつかないあの当時のゆるやかな時間の流れとあの時代ならではの政治テーマを、時には淡々と、時には滑稽に表現されています。

今回ボクが撮影をさせていただいたのが、アートインスタレーション「BEACON 2014 in flux」。パンフレットから本展示の概要を引用します。

「BEACON」とは篝火、または燈台や標識の意味をもつ言葉である。インスタレーション作品『BEACON 2014 in flux』は、二台のプロジェクターから映し出される映像が会場内を周回するという特殊な幻覚装置だ。観客は移動する二つの映像を目で追いかけながら部屋を見回すことになる。映像と会場の風景が重なり合うことによって、記憶と現実が交錯する〈そこにはない場所〉が生まれ、人間の不確かさ、脳の中に眠っているさまざまなイメージを呼び起こす。これまでの数回の展示ごとに大きな反響を起こしてきたこの作品が、新しく生まれ変わる。

1999年の初演から何度も形を変えながら成長していっているそうです。

ボクはこの作品の記録として撮影するに当たって、ボクからの「パノラマ館」のオマージュを捧げようと思い、この作品のビーコン映像を360°分全て撮影し、それを繋ぎ合わせて、パノラマ館の状態にしてみようと思い立ちました。
実際はこのような展示ではありません。2台のプロジェクターから投影される映像が、ゆっくりと、本当にゆっくりと会場を回転しながら動いていく様は、とても幻想的であり、また刹那的でもあります。
その幻想や刹那の対極であるアーカイブ(=記録/記憶)にした時には、やはりこのような雰囲気になるのではないかな、とボク自身は思ったりします。

この企画を知ったのが会期直前で、Twitterで「撮りたいなぁ」って呟いてみたら、ある方を介して関係者と繋がり、撮影交渉がまとまったのが会期中というドタバタ劇でしたが、こうして形に出来たのは、良かったんじゃないかなと思います。この場をお借りして、関係各位の皆様、ご協力ありがとうございました。

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